子宮頸がん(HPVワクチン)予防接種について
子宮頸がん(HPVワクチン)予防接種の個別勧奨再開について
HPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチンは、平成25年6月から、積極的な勧奨を一時的に差し控えていましたが、令和3年11月に、専門家による国の検討会で、ワクチンの安全性について特段の懸念がないことや、接種による有効性が副反応のリスクを明らかに上回ることが認められたため、令和4年4月から、他の定期接種と同様に、個別の勧奨を行っています。
また、積極的な接種勧奨を差し控えていた期間に定期接種の機会を逃した対象者についても、令和6年度までは公費で接種を受けることができます(キャッチアップ接種)。15歳以上の女性は、HPVワクチンを合計3回接種する必要があり、年度内に公費で接種を完了するためには、遅くとも9月末までに1回目の接種をする必要があります。
ヒトパピローマウイルス感染症
ヒトパピローマウイルス(HPV)は、性的接触のある女性であれば50%以上が生涯で一度は感染するとされている一般的なウイルスです。子宮頸がんをはじめ、肛門がんや尖圭コンジローマ等、多くの病気の発生に関わっています。
HPVに感染しても、多くの場合でウイルスは自然と消えますが、一部の人で子宮頸がんを発症することがあります。特に、近年若い女性の子宮頸がん罹患が増えています。
ワクチンでHPV感染を防ぐことと併せて、定期的に子宮頸がん検診を受けることで、子宮頸がんの早期発見と予防が期待できます。
【子宮頸がんについて】
○日本では毎年、約1.1万人の女性が罹患、約2,900人が亡くなっています。
○若い年齢層で発症する割合が比較的高いがんです。20歳代から増え始めて、30歳代までにがんの治療で子宮を失ってしまう(妊娠できなくなってしまう)人も、1年間に約1,000人います。
○ほとんどの子宮頸がんはHPV(ヒトパピローマウイルス)への感染が原因と考えられています。
(1)ワクチン接種の効果について
HPVの中には子宮頸がんをおこしやすい種類(型)のものがあり、HPVワクチンは、このうち一部の感染を防ぐことができます。
現在、日本国内で使用できるワクチンは、防ぐことができるHPVの種類によって、2価ワクチン(サーバリックス®)、4価ワクチン(ガーダシル®)、9価ワクチン(シルガード®9)の3種類(※)あります。
※令和5年(2023年)4月から、シルガード®9も定期接種の対象として、公費で受けられるようになりました。
サーバリックス®およびガーダシル®は、子宮頸がんの原因の50~70%を占める2つのタイプ(HPV16型と18型)のウイルスの感染を防ぐことができます。シルガード®9は、HPV16型と18型に加え、31型、33型、45型、52型、58型の感染も防ぐため、子宮頸がんの原因の80~90%を防ぎます。
※子宮頸がんの予防には、併せてがん検診を受診することが重要です。20歳以上の方は、定期的に子宮頸がん検診を受診しましょう。
一定の間隔をあけて、同じワクチンを合計2回または3回接種します。接種するワクチンや接種開始時の年齢によって、接種のタイミングや回数が異なります。3種類いずれも、1年以内に接種を終えることが望ましいとされています。
○9価ワクチン(シルガード®9)・・・1回0.5mLを合計2回、筋肉内に注射します。
1回目の接種を15歳になるまでに受ける場合、1回目と2回目の接種は6ヵ月の間隔をおいて、合計2回接種します。(※)
(※)初回から2回目までの接種間隔は、最低5ヶ月以上とし、5ケ月未満で2回目を接種した場合は、3回目の接種が必要です。
1回目の接種を15歳になってから受ける場合、1回目接種後、2ヵ月の間隔をおいて2回目、1回目から6か月の間隔をおいて3回目の接種します。
・小学校6年生~高校1年生相当の女子と保護者の方へ
・キャッチアップ接種対象(平成9年度~平成19年度生まれの女性)の方へ
○2価ワクチン(サーバリックス®)・・・1回目接種後、1ヵ月の間隔をおいて2回目、1回目から6ヵ月の間隔をおいて3回目の接種をします。
○4価ワクチン(ガーダシル®)・・・1回目接種後、2ヵ月の間隔をおいて2回目、1回目から6ヵ月の間隔をおいて3回目の接種をします。
※定められた接種期間内に接種が完了するよう、計画的に接種を受けましょう。
※記載の間隔で接種ができない場合、山都町役場健康ほけん課(TEL:0967-72-1295)までお尋ねください。
定期接種
(1)定期接種対象者
小学校6年生~高校1年生に相当する年齢の女子
(12歳になる日の属する年度の4月1日から、16歳となる日の属する年度の3月31日までの間にある女子)
※標準的な接種期間:13歳(中学1年生)になる年度
(2)令和6年度通知対象者 ※対象の方には、令和6年4月に接種案内を発送しています。
山都町内に住民票がある以下の者
○中学1年生の女子(平成23年4月2日~平成24年4月1日生まれ)※標準的な接種期間に該当
キャッチアップ接種
積極的な勧奨の差し控えにより接種機会を逃した人を対象に、定期接種対象年齢を超えて接種を可能とする「キャッチアップ接種」を行います。
キャッチアップ接種も定期接種と同様に、無料で受けることができます。
(1)接種可能な時期
令和4年4月~令和7年3月末までの3年間
(2)キャッチアップ接種対象者 ※対象の方には、令和4年4月末に接種案内を発送しています。
平成9年4月2日~平成20年4月1日生まれの女子で、過去にHPVワクチンを合計3回受けていない方。
※未接種の回数分がキャッチアップ接種となります。(例:過去に1回接種していた場合は、残り2回分がキャッチアップ接種)
※過去にワクチン接種歴があり、長期にわたり接種を中断していた方は、残りの回数の接種(2・3回目又は3回目)を行います。(この場合、2回目と3回目の標準的な接種間隔は従来通りです。)
※HPVワクチンの接種は、原則、同じ種類のワクチンで実施します。過去に接種したワクチンの種類が不明の場合、ワクチンの種類等について医師と被接種者等がよく相談の上、接種を再開してください。2価または4価HPVワクチンで規定の回数の一部を完了し、9価ワクチンで残りの回数の接種を行う交互接種についても、実施して差し支えなく、交互接種における免疫性や安全性に関する懸念は報告されていません。)
接種方法
希望する医療機関にて接種を受けて下さい。事前予約が必要です。
接種場所
町内:野田医院(72-0307) 伴クリニック(72-0029) 山口医院(83-0506) 山都町包括医療センターそよう病院(83-1122)※
※山都町包括医療センターそよう病院は、キャッチアップ対象(平成9年4月2日~平成20年4月1日生まれ)のみ実施
町外:熊本県予防接種広域化協力医療機関にお問い合わせください。
持参物
母子手帳(または、予防接種済証)及び「ヒトパピローマウイルス感染症予防接種予診票」
※両方持参されなければ接種できませんのでご注意ください。
※紛失された場合は、下記の問合せ先までご連絡ください。
【お問合わせ先】
山都町役場健康ほけん課健康づくり係 TEL:72-1295
清和支所住民福祉係 TEL:82-2112
蘇陽支所住民福祉係 TEL:83-1112