本町にある熊本県立矢部高等学校は、前身の矢部実業補修学校が開設して130年になる歴史ある学校です。その出発点は、地域の基幹産業である農林業を支える人材の育成であり、長く農林学校としての伝統を培ってきました。
現在も、農業や林業を学ぶ専門課程が設けられており、熊本県の農林業を支える幾多の人材を輩出してきました。また、昭和23年の普通課設置後は進学指導受験対策にも力を注ぎ、大学進学を目指す生徒たちを育み、特に、小中学校や高校の教員を多数輩出してきました。
このような実績にも関わらず、近年、矢部高校の生徒数は減少しています。折から、熊本県では、町村合併に伴う学区制の見直し、少子化に伴う学校の規模縮小などにより、高校再編整備計画が進められてきたところです。このまま、生徒の減少が続けば、矢部高校も存続の危機に立たされる可能性を否定できません。町に高校がなくなれば、若い人の流出が加速する恐れが高まります。このような危機感のもと、町では平成27年度から矢部高校応援町民会議を立ち上げ、矢部高校の応援をしていく体制づくりを行っています。