○山都町情報公開事務取扱要綱
平成28年3月14日
訓令第5号
山都町情報公開事務取扱要綱(平成17年山都町訓令第10号)の全部を改正する。
(趣旨)
第1条 この要綱は、別に定めがある場合を除き、山都町情報公開条例(平成17年山都町条例第12号。以下「条例」という。)の施行に関し、山都町情報公開条例施行規則(平成17年山都町規則第11号。以下「規則」という。)に定めるもののほか、公文書の開示等に関する事務の取扱いについて、必要な事項を定めるものとする。
(情報公開の窓口)
第3条 情報公開に係る事務を行うため、情報公開窓口(以下「窓口」という。)を設置する。
(窓口及び主管課で行う事務)
第4条 窓口で行う事務は、次に掲げる各号に定めるとおりとする。
(1) 情報公開についての相談及び案内に関すること。
(2) すべての実施機関の主管課との連絡又は調整に関すること。
(3) すべての実施機関の公文書開示請求書(規則様式第1号)又はこれに準ずる書面(以下「開示請求書」という。)の受領に関すること。
(4) すべての実施機関の公文書の開示の立会いに関すること。
(5) すべての実施機関の公文書の写しの作成及び送付に要する費用の徴収に関すること。
(6) すべての実施機関の公文書の検索資料の整理及び閲覧に関すること。
(7) すべての実施機関の開示決定等に対する公文書開示審査請求書(規則様式第12号)又はこれに準ずる書面(以下「審査請求書」という。)の受領に関すること。
(8) 情報公開の実施状況の公表に関すること。
(9) 山都町情報公開審査会(以下「審査会」という。)の事務処理に関すること。
(10) その他情報公開制度の運営に関し必要な事項に関すること。
2 主管課で行う事務は、次に掲げる各号に定めるとおりとする。
(1) 開示請求に係る公文書の検索及び特定に関すること。
(2) 開示請求書の形式的要件の審査(開示請求に係る公文書の存在及び請求権の有無等の確認)及び収受に関すること。
(3) 開示請求に係る公文書の開示決定等及びその通知に関すること。
(4) 公文書の任意開示の申出に係る回答に関すること。
(5) 第三者に対する意見照会及び開示決定等の通知に関すること。
(6) 公文書の開示(開示の決定をした公文書の情報窓口への搬入及び当該公文書の写しの作成、送付等を含む。)に関すること。
(7) 開示決定等に対する審査請求書又はこれに準ずる書面の収受に関すること。
(8) 審査請求事案の審査会への諮問に関すること。
(9) 審査請求についての裁決及びその通知に関すること。
(10) 公文書の検索資料の作成等に関すること。
(11) 主管課における情報提供に関すること。
(公文書の開示に係る事務)
第5条 窓口では、窓口職員が面談により、来庁者の求めている情報について、その所在が検索できる程度に内容を具体的に把握するものとする。
2 窓口職員は、窓口に備え置く公文書の検索資料等により主管課を調査し、電話照会等により当該情報の所在を確認するものとする。
3 窓口では、来庁者の求めている情報の内容について、次のいずれの方法で対応するのが最も適当かを判断するものとする。
(1) 情報提供 来庁者の求めている情報の内容が、行政資料、刊行物等による情報提供で対応できる場合は、その情報提供で対応する。
(4) 公文書の開示を求めてきた者が、条例第5条に規定する公文書の開示を請求できるもの(以下「請求権者」という。)以外の者であるときは、任意による開示の申出により対応する。
(対象公文書の特定)
第7条 窓口は、請求者の応対により、請求の内容を確定した後、検索資料により、主管課を特定し、当該主管課の文書取扱主任(山都町文書取扱規程(平成17年山都町訓令第1号)第9条第3項に規定する代行者を含む。)と連絡を取った上で、開示請求に係る公文書を検索し、特定するものとする。なお、開示請求に係る公文書の特定に当たっては、開示請求書の受領後に当該請求に係る公文書が不存在であることが判明することがないよう、主管課と十分連絡を取るとともに、必ず、主管課の職員(文書取扱主任又は担当職員)の立会いを求めるものとする。
2 主管課の文書取扱主任又は担当職員が不在等の理由により、開示請求に係る公文書を特定することができない場合は、請求者にその旨を告げた上で、いったん開示請求書を受領するものとする。
3 窓口において開示請求に係る公文書を特定する段階で、開示請求に係る公文書が明らかに不存在であることが判明した場合は、請求者に対し、請求に応じられない旨を説明するものとする。なお、他の方法により、請求の趣旨に沿った情報の提供が可能なものについては、その旨を説明するものとする。
(公文書の開示請求の方法)
第8条 公文書の開示請求は、請求権者が、開示請求書に必要事項を記載し、窓口へ提出することにより行うものとする。
2 必要事項が記載され、開示請求に係る公文書が特定できる場合は、所定の様式でなくても、また、郵送であっても同様に取り扱うものとする。ただし、ファクシミリ又は電子メールによる開示請求については、誤送信の危険があり、また、到達の確認手段が確立していないことから、当分の間は認めないものとする。
3 口頭による請求は認められないが、請求者が身体の障害等で開示請求書に記載することが困難な場合などは、職員が請求内容等を聴き取りして、代筆するものとする。
(開示請求書の受領等に当たっての留意事項)
第9条 開示請求は、原則として、開示請求に係る公文書1件につき1枚の開示請求書により行うものとする。ただし、同一人から同一の主管課に係る同一内容の複数の公文書について開示請求があった場合は、開示請求書の「公文書の件名又は内容」の欄に記入することができる範囲で、1枚の開示請求書による複数の請求を認めるものとする。
2 開示請求の手続は、本人が行うことを原則とするが、代理関係を証明する書類(委任状等)の提出があった場合は、代理人により行うことができる。
3 未成年者による開示請求があった場合は、原則として単独での請求を認めるものとする。ただし、次のような場合は、親権者等法定代理人の同意書が必要であることを指導するものとする。
(1) 中学生以下の場合であって、制度の趣旨、公文書の意義、内容等について十分な理解が得難いと認められるとき。
(2) 公文書の写しの交付に要する費用負担が多額になるとき。
(請求権者の確認)
第10条 請求権者であるかどうかの確認は、口頭又は開示請求書の記載内容を審査して行うものとし、証明書等の提示は求めないものとする。
(開示請求書の記載事項の確認)
第11条 窓口では、開示請求書の提出があった場合は、次の事項について確認するものとする。
(1) 実施機関、請求者の部分
ア 年月日、実施機関、郵便番号、住所、氏名及び電話番号が記入されていること。
イ 住所の欄は、個人にあっては住所、法人その他の団体にあっては事務所又は事業所の所在地が記載されていること。
ウ 氏名の欄は、個人にあっては氏名、法人その他の団体にあってはその名称及び代表者の氏名が記載されていること。
エ 代理人による請求の場合は、次の例のように、請求者本人の氏名又は名称等の次(既定の様式の場合は、その左側)に、代理人の住所、氏名、連絡先等が記載されていること。
カ 請求者に迅速かつ確実に連絡するため、自宅、勤務先等の電話番号が記載されていること。なお、請求者に迅速かつ確実に連絡するため、自宅、勤務先等の電話番号が記載されていること。
(2) 「条例第5条に規定する公文書の開示を請求することができるものの区分」の欄
ア 該当する□欄に「レ印」を記入し、必要事項を記載してもらうこと。
イ 「町内に住所を有する者」とは、町内に生活の本拠(住民基本台帳に記載されている住所又は外国人登録原票に登録されている居住地その他生活の本拠としている場合を含む。)を有する個人の場合である。
ウ 利害関係の理由は、実施機関が行う事務事業との利害関係の存在が具体的に記載されていること。
エ 請求者の部分とこの欄の内容が一致しているかどうか確認すること。
(3) 「開示請求に係る公文書の件名又は内容」の欄
ア 請求しようとする公文書の件名又は知りたいと思う事項の概要が、開示請求に係る公文書を特定できる程度に具体的に記載されていること。
イ 記載されている内容で、主管課に照会し、公文書が特定できない場合は、請求内容をよく聴き取り、特定できるよう努め、特定後、この欄の補筆を求めること。
(4) 「求める開示の方法」の欄
ア 該当する□欄に「レ印」が記入されていること。
イ 閲覧又は写しの交付なのか、それとも、その両方であるかを確認すること。
ウ 写しの交付については、郵送希望の有無を確認すること。
エ 郵送料は、受益者負担であることを請求者に確認すること。
(開示請求書の補正)
第12条 請求者が来庁して開示請求書を提出した場合に、開示請求書の記載欄に、空欄、不鮮明又は意味が分かりにくい箇所がある場合には、窓口の職員は、請求者に対して、その箇所を補筆又は訂正するよう求めるものとする。なお、開示請求書に記載された事項のうち、明らかな誤字、脱字等軽微な不備については、窓口の職員が、職権で補正できるものとする。
2 郵送により開示請求書の提出があった場合に、開示請求書の記載事項に不備がある場合等、形式上の要件に適合しない開示請求があった場合は、当該開示請求を却下せざるを得ないような特別の事情があるときを除き、窓口の職員(主管課が判明するときは主管課の職員)は、速やかに、請求者に対し、相当の期間を定めて、当該開示請求の補正を求めるものとする。なお、開示請求書に記載された事項のうち、明らかな誤字、脱字等軽微な不備については、職員が、職権で補正できるものとする。
3 相当の期間を定めて補正を求めたにもかかわらず、当該期間を経過しても補正されない場合は、開示請求を却下するものとする。
4 補正を求めた場合の公文書の開示をするかどうかの決定期間は、補正され、形式上の要件に適合した開示請求書を収受した日から起算して15日以内にしなければならない。
(開示請求書を受領した場合の請求者への説明等)
第13条 窓口は、開示請求書を受領した場合は、公文書の開示を求められた方へ様式第1号を請求者に交付又は送付するとともに、次の事項について説明する(送付する場合を除く。)ものとする。なお、当該開示請求書については、速やかに、その写しを作成し、これを窓口で保管するものとし、原本は、主管課に送付するものとする。
(1) 公文書の開示は、開示決定等について日数を要するため、原則として収受と同時には行われないこと。
(2) 開示請求に係る公文書の開示決定等は、開示請求書が到達した日から起算して15日以内に行い、結果は、速やかに請求者に通知されること。
(3) やむを得ない理由により15日以内に決定を行うことができない場合は、決定期間をその満了する日の翌日から起算して30日を限度として延長することがあり、この場合には、書面により通知されること。
(4) 公文書の開示を実施する場合の日時、場所等は、第2号の通知に係る書面で指定されること。
(5) 公文書の写しの交付を希望する場合は写しの作成に要する費用を、写しの送付を希望する場合は郵送に要する費用も合わせて請求者が負担し、前納する必要があること。
(開示請求書の形式要件審査等)
第14条 主管課の文書取扱主任は、窓口から開示請求書の送付を受けたときは、文書取扱規程に基づき収受の手続を行うものとする。この場合において、収受の日付は、窓口で開示請求書を受領した日をもって取り扱うものとする。
2 主管課の文書取扱主任は、当該開示請求書の請求内容、事務処理の経過等を情報公開事務処理整理票(規則様式第20号)に随時記載して、常に処理経過等が把握できるようにしておかなければならない。
3 主管課は、当該開示請求書が形式的要件を具備していること、とりわけ開示請求に係る公文書が存在していること及び請求者が請求権者であることを必ず確認するものとする。
(却下通知等)
第15条 主管課は、当該開示請求書が形式的要件に欠ける場合には、補正を命ずるときを除き、次の各号により処理するものとする。
(1) 請求者に対し、請求に応ずることができない旨を連絡し、速やかに請求を取り下げるよう要請すること。
(2) 請求が取り下げられない場合は、却下処分を行い、請求者に公文書開示請求の却下の通知(様式第2号)を送付するとともに、その写しを窓口に送付すること。
(3) 他の方法により請求の趣旨に沿った情報の提供が可能なものについては、その旨を併せて連絡すること。
(公文書の内容の検討)
第16条 主管課は、開示請求書が形式的要件を具備しているときは、開示請求に係る公文書に記録されている情報が条例第7条各号に規定する不開示情報に該当するかどうかを情報公開条例運用の手引等を参考に検討するものとする。
(開示決定等の期間)
第17条 主管課は、窓口において開示請求書を受領した日から起算して15日以内に開示決定等をしなければならない。
(1) 延長期間は、決定期間満了日の翌日から起算して30日以内の範囲内において、必要最小限の期間とする。
(2) 主管課は、15日以内の決定期間内に、決定期限延長通知書が請求者に到達するよう努めるものとする。
(3) 主管課は、決定期限延長通知書の写しを窓口に送付すること。
(4) 決定期限延長通知書の「延長の理由」の欄には、やむを得ない理由を具体的に記載すること。
(1) 主管課において、開示決定等に係る事務を45日以内に処理しようとすると、主管課の通常事務の遂行に著しい支障(通常生ずる支障の程度を超えた、業務上看過し得ない支障)が生ずる程の量の開示請求があったことを要す。
(2) 「相当の部分」とは、条例第13条が開示請求に係る公文書について開示決定等を分割して行うことを認めた趣旨に照らし、主管課が45日以内に努力して処理することができる部分であって、請求者の要求をある程度満たすまとまりのある部分をいう。したがって、「相当部分について開示決定等を行う期限」は、45日以内の、当該処理を行うため必要かつ合理的な期限とする。
(3) 「残りの公文書について開示決定等を行う期限」は、残りの公文書について、主管課が処理するために必要かつ合理的な期限とする。
(4) 主管課は、15日以内の決定期間内に、決定期限延長特例通知書が請求者に到達するよう努めるものとする。
(5) 主管課は、決定期限延長特例通知書の写しを窓口に送付すること。
(6) 決定期限延長特例通知書の「45日以内に公文書のすべてについて開示決定等を行うことができない理由」の欄には、この条を適用する理由を具体的に記載すること。
(窓口等への協議等)
第20条 主管課は、開示請求に係る公文書の全部又は一部を開示しない旨の決定(開示請求に係る公文書の存否を明らかにしないで開示請求を拒否するとき及び開示請求に係る公文書を保有していないときの決定を含む。)を行うに当たっては、総務課長に協議するものとする。なお、この協議は、当分の間、合議とする。
2 主管課は、開示請求に係る公文書が他の課等に関連するものである場合は、当該関係課等と連絡をとり、調整を図るものとする。
(開示決定等の決裁)
第22条 公文書の開示決定等に係る決裁は、町長の機関にあっては、町長の決裁事項とする。その他の実施機関にあっては、当該実施機関の定めるところによる。
(1) 「請求書受付年月日」の欄には、請求のあった日(郵送にあっては着信の日)である。窓口で受領した日であって、主管課に到達した日ではない。
(2) 「開示の方法」の欄には、開示請求書に記載された求める開示の方法により該当番号に○を付ける。
(3) 「公文書の件名又は内容」の欄には、当該公文書の件名を正確に記載すること。請求者が複数の内容で請求した場合には、公文書名を記入しただけではどの請求内容がどの公文書に当たるのか不明となる場合があるため、開示請求書の公文書の件名又は内容に記載された内容も括弧書きで併記すること。なお、1枚の開示請求書により複数の公文書の開示請求があった場合など必要がある場合には、1枚の決定通知書に複数の公文書の件名を記載することができる。
(4) 「開示の日時及び場所」の欄には、開示の日時は、決定通知書が請求者に到達すると思われる日から数日後の勤務時間内の日時を指定するものとし、主管課は、あらかじめ請求者及び窓口と電話等で十分連絡を取り、できるだけ請求者の都合のよい日時を指定するものとする。なお、公文書の写しの交付を郵送により行う場合には、この欄を斜線で消すものとする。開示の場所は、原則として、窓口を指定するものとする。
(5) 「担当課」の欄には、課、係、担当者、内線番号等を記載すること。
(6) 「開示をしないと決定した部分」の欄には、開示しない情報の概要を、当該情報の内容が判明しないように留意して記載するものとする。
(7) 「開示しない理由」の欄(不存在公文書不開示決定通知に係るものを除く。)には、条例第7条各号のいずれかに該当する当該号及び具体的理由を記載するものとする。単に「第7条第○号に該当」とはしないこと(請求者に通知した際、決定通知書から、当該情報がどのような性格のものであり、開示するといかなる支障が生じ、適用除外事項のどの部分に該当するかが明確に分かるように記載することを要す)。なお、複数の号に該当する場合は、各号ごとにその理由を記載するものとし、この欄に記載しきれないときは、別紙に記載の上、決定通知書に添付するものとする。
(8) 「開示しないことと決定した部分の開示可能期日」の欄には、一定の期間(おおむね1年以内)が経過することにより、条例第7条各号のいずれかに該当する理由が消滅することが確実であり、かつ、当該理由が消滅する期日(複数の不開示情報に該当するときは、すべての不開示情報に該当しなくなる期日)を明らかにすることができる場合は、その期日を記載するものとする。なお、当該期日を明示することができないときは、この欄を斜線で消すものとする。
(9) 不存在公文書不開示決定通知に係る「開示しない理由」の欄には、不存在の理由をできるだけ詳細に記載すること。不存在の理由としては、物理的に不存在の場合と、開示請求に係る公文書が条例で対象としている公文書でない場合に大別される。
(10) 「応答を拒否する理由」の欄には、開示請求に係る公文書が存在しているか否かを答えるだけで不開示情報を開示することになるとき(例えば、特定個人の病歴の情報など)は、その存否を明らかにしないで開示請求を拒否することになるが、この場合は、必要にして十分な拒否理由を提示する必要がある。
(11) 「備考」の欄には、請求に係る写しの交付、郵送に要する費用及びその送金方法などを記載する。
(決定通知書の送付)
第24条 主管課は、開示決定等をしたときは、速やかに、決定通知書を作成し、請求者に送付するとともに、その写しを窓口へ送付するものとする。
(第三者に対する意見聴取の実施)
第26条 主管課は、開示請求に係る公文書に第三者の情報が記録されている場合は、開示・不開示等の判断を慎重かつ公正に行うため、条例第7条各号のいずれかに該当するか明らかであるときを除き、必要に応じて、当該第三者(多数あるときは必要な範囲内の当該第三者)に対する意見聴取を実施するものとする。
2 主管課は、開示請求に係る公文書に第三者の情報が記録されている場合において、条例第7条第2号ウ若しくは同条第3号ただし書又は第9条の規定により開示しようとするときは、当該第三者の所在が不明な場合を除き、当該第三者に対する意見聴取を実施しなければならない。なお、条例第7条第7号ただし書により開示する場合においても、同様の手続を経るものとする。
(第三者に対する意見聴取事項)
第28条 第三者からの意見聴取の内容は、次の各号のとおりとする。
(1) 個人に関する情報については、権利利益の侵害の有無及び程度
(2) 法人等に関する情報については、不利益の有無及び程度
(3) 国等に関する情報については、信頼関係若しくは協力関係への影響、事務事業に係る意思形成に対する支障、事務事業の目的達成の困難性又は公正かつ円滑な執行に対する支障等の有無及び程度
(第三者への通知)
第29条 主管課は、第三者情報について、意見聴取を行った後に開示決定を行った場合は、請求者に対して開示決定を通知すると同時に、当該第三者に対して、第三者関係開示決定通知書(規則様式第11号)によりその旨を通知するものとする。なお、不開示決定を行った場合にも、第三者との信頼関係を保つ上から、電話等により口頭で通知するものとする。
(公文書の閲覧の方法)
第30条 公文書の閲覧の方法は、文書、図画及び写真の場合は、原則として、原本を閲覧に供する。ただし、汚損等のおそれがあるなどの理由により、原本を閲覧に供することができないときは、複写したものを閲覧に供するものとする。この場合の複写に要する費用は、請求者には負担させないものとする。
2 磁気テープ等の閲覧は、これらから紙に出力又は採録したものにより行うものとする。この場合の出力等に要する費用は、請求者には負担させないものとする。
(公文書の写しの作成及び交付の方法)
第31条 公文書の写しの作成は、主管課の職員が行うものとする。また、写しの交付の部数は、開示請求に係る公文書1件につき1部とする。なお、交付の方法は、請求者の希望により、窓口での交付又は郵送による交付のいずれかにより行うものとする。
(公文書の部分開示の方法)
第32条 公文書の部分開示を行う場合における不開示部分の分離及び開示の方法は、原則として次の各号のとおりとする。
(1) 開示部分と不開示部分とがページ単位で区分できるときは、不開示部分を取り外して、開示部分のみを開示する。ただし、袋とじ印刷、両面印刷等取り外しができない場合は、開示部分のみを複写したもの又は不開示部分を紙袋等で覆ったもの等により開示する。
(2) 開示部分と不開示部分とが同一ページにあるときは、当該ページを複写した上で、不開示部分をマジック等で塗りつぶしたものを複写したもの又は不開示部分を覆って複写したものを開示する。なお、複数ページの文書を合成して、1枚の写しを作成することはしないこと。
(開示の日時及び場所)
第33条 公文書の開示は、決定通知書によりあらかじめ指定した日時及び場所において実施する。なお、請求者がやむを得ない事情により、指定された日時に来庁できない場合は、主管課は、改めて別の日時を指定することができるものとする。この場合、改めて決定通知書を送付することは要しないものとするが、変更後の日時の関係文書への付記及び窓口への連絡は必要である。
(開示の準備)
第34条 主管課の職員は、決定通知書に記載された日時までに、開示請求に係る公文書を開示場所として指定された窓口へ搬入しておくものとする。なお、汚損等のおそれなどの理由により原本を複写したものを開示する場合及び公文書の写しの交付が請求されている場合は、あらかじめこれを準備するものとする。
(決定通知書の確認)
第35条 主管課の職員は、窓口に来庁した者に対して、決定通知書の提示を求め、請求者本人であること及び公文書の件名の確認を行うものとする。
(閲覧の実施)
第36条 主管課の職員は、開示請求に係る公文書を提示し、請求者の求めに応じて、当該公文書の内容等について説明するものとする。なお、窓口の職員は、この閲覧に立ち会うものとする。
(閲覧の中止又は禁止)
第37条 主管課の職員は、閲覧者に対し、公文書を汚損し、又は破損することのないよう説明するものとする。
2 閲覧者が公文書を汚損し、若しくは破損し、又はこれらのおそれがあると認めるときは、当該公文書の閲覧を中止させ、又は禁止するものとする。
(開示当日に写しの交付を求められた場合の取扱い)
第38条 当初の開示請求において、開示の方法の希望が閲覧の請求のみである場合であっても、開示の当日、写しの交付を求められたときは、開示請求書の訂正を求めて、その場で写しを交付して差し支えないものとする。
(徴収の方法)
第40条 公文書の写しの交付及び送付に要する費用は、次の方法により徴収するものとする。
(1) 窓口で写しを交付する場合は、窓口は、納入通知書(山都町財務規則(平成17年山都町規則第34号)様式第28号及び様式第29号の3)を請求者に交付し、主管課は、当該請求者が会計課に費用の額に相当する現金を納入したことを確認し、写しを交付するものとする。
(2) 郵送により写しを交付する場合は、窓口は、納入通知書を請求者に送付し、主管課は、当該請求者が費用の額に相当する現金を納入したことを確認し、写しを送付するものとする。
(審査請求があった場合の取扱い)
第41条 開示決定等の処分について、審査請求があった場合は、次の各号により取り扱うものとする。
(1) 公文書開示審査請求書又はこれに準ずる書面(以下「審査請求書」という。)は、原則として窓口で受領するものとする。
(2) 窓口で受領した場合は、窓口は、窓口において審査請求書の写しを控えとして保管するとともに、直ちに審査請求書を主管課に送付するものとする。
(3) 主管課で受け付けた場合は、主管課は、直ちに、審査請求書の写しを窓口へ送付するものとする。
(審査請求処理簿の記載)
第42条 窓口の職員は、審査請求があった場合は、審査請求処理簿(様式第3号)に必要事項を記載し、常に審査請求に係る処理経過を把握することができるようにしておかなければならない。
(審査請求の形式的要件の審査等)
第43条 主管課は、行政不服審査法(平成26年法律第68号)の規定に基づき、次の各号について確認の上、審査請求書を受理するものとする。
(1) 審査請求書の記載事項の確認
ア 審査請求人の氏名又は名称及び住所又は居所
イ 審査請求に係る処分の内容
ウ 審査請求に係る処分があったことを知った年月日
エ 審査請求の趣旨及び理由
オ 処分庁の教示の有無及びその内容
カ 審査請求の年月日
キ 審査請求人が法人その他の社団若しくは財団である場合、総代を互選した場合又は代理人によって審査請求をする場合は、その代表者若しくは管理人、総代又は代理人の氏名又は住所又は居所
(2) 審査請求人(審査請求人が法人その他の社団若しくは財団である場合、総代を互選した場合又は代理人によって審査請求をする場合は、その代表者若しくは管理人、総代又は代理人)の押印の有無
(3) 代表者若しくは管理人、総代又は代理人がある場合は、それぞれの資格を証明する書面(法人登記簿の謄本・抄本、代表者若しくは管理人を選任したことを証する総会議事録等の写し、代理人委任状等)の添付の有無
(4) 審査請求期間内(開示決定等の処分があったことを知った日の翌日から起算して3箇月以内又は処分があった日の翌日から起算して1年以内)の審査請求かどうか。
(5) 審査請求適格の有無(開示決定等の処分によって、直接に自己の権利利益を侵害されたものかどうか。)
(審査請求書の補正)
第44条 主管課は、当該審査請求が前条の要件を満たさず不適法であっても、補正することができるものである場合は、相当の期間(補正箇所を補正するために社会通念上必要とされる期間)を定めて、その補正を命じなければならない。なお、審査請求人に通知する際には、配達証明付郵便で行うものとする。
(審査請求についての却下の裁決)
第45条 主管課は、審査請求が次の各号のいずれかに該当する場合には、当該審査請求について却下の裁決を行い、裁決書の謄本を審査請求人に送達するとともに、その写しを窓口へ送付するものとする。
(1) 審査請求が不適法であり、かつ、補正不能である場合
(2) 補正命令に応じなかった場合
(3) 補正命令に定める補正の期間を経過した場合
(審査請求の受理)
第46条 主管課は、審査請求書が第43条の要件を満たすときは、これを受理し、直ちに次の手続に入らなければならない。
(原処分の再検討)
第47条 主管課は、審査請求があったときは、直ちに原処分である開示決定等の再検討を行うものとする。
2 再検討の結果、次の各号のいずれかに該当する場合は、審査会への諮問は、不要となるものである。
(1) 実施機関が、職権により自発的に原処分である不開示決定又は部分開示決定を取り消し、全部開示決定を行うことにより又は審査請求人の主張どおり原処分を職権により変更することにより、当該審査請求が却下される場合(審査請求に係る開示決定等について第三者から反対意見書が提出されている場合を除く。)
(2) 実施機関が、審査会に諮問するまでもなく、審査請求の全部認容決定を行い、自主的に原処分である不開示決定又は部分開示決定を取り消し、全部開示決定又は審査請求人の主張を満たした部分開示決定を行う場合(審査請求に係る開示決定等について第三者から反対意見書が提出されている場合を除く。)
3 前号の決定に当たっては、事前に総務課長に協議するものとする。
(1) 主管課は、次に掲げる事項を記載した諮問書(規則様式第13号)を作成するものとする。
ア 審査請求に係る決定の対象となった公文書の件名又は内容
イ 審査請求の受付年月日
ウ 開示決定等に対する審査請求の理由
エ その他必要な事項
(2) 主管課は、諮問書に次に掲げる書類を添付して、窓口へ提出するものとする。
ア 審査請求書の写し
イ 開示請求書の写し
ウ 決定通知書の写し
エ その他必要な書類(審査請求の対象となった公文書の写し等)
2 主管課は、審査会に諮問した後、速やかに、条例第18条第4項各号に該当するものに審査会諮問通知書(規則様式第15号)により諮問をした旨を通知しなければならない。
(審査会の意見聴取等への対応)
第49条 主管課の職員は、条例第21条の規定により、審査会から資料の提出又は意見若しくは説明を求められた場合は、これに応じなければならない。
(審査会の答申)
第50条 窓口は、審査会から答申があった場合は、直ちに、答申書の写しを作成し、これを保管するとともに、原本を主管課に送付するものとする。
(審査請求に対する裁決)
第51条 主管課は、答申書の送付があった場合は、これを尊重して、原則として2週間以内に当該審査請求に対する裁決を行うものとする。この裁決に当たっては、総務課長に協議するものとする。なお、この協議は、当分の間、合議とする。
2 審査請求に対する裁決は、町長の機関にあっては町長の決裁事項とし、その他の実施機関にあっては当該実施機関の定めるところによるものとする。
3 主管課は、審査請求に対する裁決を行った場合は、審査請求裁決通知書(規則様式第14号)によりその旨を審査請求人に通知するとともに、その写しを窓口に送付するものとする。
4 審査請求について認容及び一部認容の裁決をしたときは、主管課は、速やかに、当該審査請求に対する裁決に応じた開示決定等を行い、決定通知書を請求者に送付するとともに、その写しを窓口に送付するものとする。
(任意開示に係る取扱い)
第52条 任意開示の申出は、公文書任意開示申出書(様式第4号)を窓口に提出することにより行うものとする。
2 任意開示の申出があった場合における開示、不開示の回答は、公文書任意開示回答書(様式第5号)により行うものとする。
3 前各号のほか、任意開示に係る事務処理については、審査請求を除き、開示請求の場合に準じて行う。
(検索資料の作成等)
第53条 主管課は、毎年、総務課長が指定する時期までに、検索資料として、前年度の文書目録、保管簿冊通知書及び簿冊保存指示書(置換えが完了した後のもの)を窓口に送付しなければならない。
2 主管課は、検索資料を送付するに当たっては、当該検索資料に記載された個人名、法人名その他の事項から、不開示情報が判明することのないよう該当情報を削除する等必要な措置を講ずるものとする。
3 窓口は、各実施機関が管理する開示請求に係る公文書の検索資料を整理し、一般の閲覧に供するものとする。
(実施状況の取りまとめ)
第54条 主管課は、毎年度4月末日までに、前年度の情報公開の実施状況について、情報公開事務処理整理票を作成し、その写しを総務課長に送付するものとする。窓口は、これを基に各実施機関における前年度の情報公開の実施状況について、取りまとめるものとする。
(実施状況の公表の方法)
第55条 窓口は、毎年度5月末日までに、前年度の情報公開の実施状況を告示することにより、公表するものとする。
附則
この訓令は、平成28年4月1日から施行する。