



ここは、小一領神社の前身、柳本大明神の「東の御手洗(みたらい)」と称されている。
椨(たぶ)の木の根本から湧く水は、昔から矢部銘酒の仕込み水として使用されてきた。
椨(たぶ)の木は、霊が宿る木とされていたことから、「霊(たま)の木」と呼ばれ、それがしだいに「たまのき」→「たぶのき」に変化して行ったと言う説がある。椨の木の樹皮の粉からは、線香が作られる。
ここには、樹齢千年を越す太けやきがそびえていたが、平成15年1月に天寿を全うして倒木した。
その倒木したケヤキから新たな枝が伸び、盆栽のような体をなしている。
2本の樹木の枝、あるいは1本の樹木の一旦分かれた枝が癒着結合したものを連理木(れんりぼく・れんりぎ)と言う。一つの枝が他の枝と連なって理(木目)が通じた様が吉兆とされ、「縁結び」「夫婦和合」などの象徴として信仰の対象ともなっている。
左 けやき 右 たぶのき
猿田毘古大神
表面 猿田毘古大神
裏面 萬延元庚申年申七月二十八庚申之日阿蘇公御染筆奉
寫謹書之
注記
1 猿田毘古神(さるたひこかみ)は、天孫降臨の際に道案内をしたということから、道の神、旅人の神とされるようになった。
2 万延元庚申年は、西暦1860年
2018年03月07日更新