新着順 / 登録順
   1   
(1件中 1-1件)
> 万坂と千滝と言う地名の由来を教えて下さい!
ひろさんのお尋ねについてお答えします。

地名研究家の倉岡良友先生は、熊本県の「万坂」という地名の由来について以下のような仮説を提唱されています

1.文献初見: 正平9年(1350)の阿蘇家文書に「まちさか、あそたけのりやう」という記載がある。ただし、村の起源はさらに古く、縄文・弥生時代まで遡る可能性がある。

2.地名の解釈: 「まちさか」は万坂村名、「あそたけのりやう」は阿蘇岳(山)の領地、阿蘇家の領地を示している。「まちさか」が「まんさか」に転じ、漢字表記「万坂」が定着したと考えられる。

3.地名要素の歴史的な意味:
「まち」: 商業地ではなく、水田の区画を意味する例が全国的に見られる。
「さか」: 古代文献では「峠」の意味で使用されており、「坂」と「峠」は同義語とされていた。

4.村の地名の分布: 中世の城や砦に関わる地名(屋敷、前田堀、出口など)が集中しており、これらが領主や土豪の直営田を示しているとされる。

5.「前田」の意味: 領主や在郷武士が権威を示すために名付けた土地であり、耕地として使われた。

 まとめると、「万坂」という地名には古代からの土地利用や歴史的背景が反映されており、水田の区画や中世の城館の跡などがその形成に影響しているとされています。

 また、千瀧については次のように述べられています。
千の「せん」は美称か、「せん先」で、さき・先端である。滝はもちろん高い崖から流れ落ちる水の滝が普通の意味だが、水が流れ落ちなくても「たき・滝」には崖、絶壁の語意もある。全国・県下にも地形地名として多く分布している。
 ここの場合は集落が千滝川が形成した断崖、崖地の先端部に立地していることを表現した地形地名ではないかと考えられる。
山都町郷土史伝承会 2025年04月10日 12時57分27秒
削除パスワード   
コメントする
   1   
(1件中 1-1件)