“食”を追求し芸術にまで高めた美食家ドダン(ブノワ・マジメル)と、彼が閃いたメニューを
完璧に再現する料理人ウージェニー(ジュリエット・ビノシュ)。稀有なる才能を誇る2人は、
互いを高め合いながら愛し合ってもいた。だがプロとして自立すると共に自由を尊ぶウージェ
ニーは、ドダンの求婚を断り続けている。そんな2人が生み出した極上の料理は人々を驚かせ、
その才能への熱狂はヨーロッパ各国にまで広がっていく。ある日、ユーラシア皇太子から晩餐
会に招待されたドダンは、豪華なだけで論理もテーマもない大量の料理にうんざりする。“食”
の真髄を示すべく、最もシンプルな料理“ポトフ”で皇太子をもてなすとウージェニーに打ち明
けるドダンだったが、突然ウージェニーが倒れてしまう。ドダンはすべて自分の手で作る渾身
の料理で、愛するウージェニーを元気づけようとするのだが……。
(キネノートより)