『我が家のヒミツ』 著:奥田 英朗
どうやら自分たち夫婦には子どもが出来そうにない(『虫歯とピアニスト』)。
同期との昇進レースに敗れ、53歳にして気分は隠居である(『正雄の秋』)。
16歳になったのを機に、初めて実の父親に会いにいく(『アンナの十二月』)。
母が急逝。憔悴した父のため実家暮らしを再開するが(『手紙に乗せて』)。
産休中なのに、隣の謎めいた夫婦が気になって仕方がない(『妊婦と隣人』)。
妻が今度は市議会議員選挙に立候補すると言い出して(『妻と選挙』)。
どこにでもいる普通の家族の、ささやかで愛おしい物語6編。