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移住して、5年。  鳥越さん、岸さん

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鳥越さん、岸さん1
「想い」を胸に、音楽と有機野菜を奏でています。
 
 

「想い」を胸に、音楽と有機野菜を奏でています。

 国道445号線から入った山道を、どんどん北へ登って行くと、ぱっと目の前の景色が開け、阿蘇の広大な南外輪山が姿をみせた。つきぬけるような青空がよく似合う神々しいとも言えるほど雄大な風景の中に、まるで五線譜のように均整の取れたYASKI FARMの美しい畑が広がっていた。

 YASKI FARMは、鳥越靖基さん万里子さんご夫妻と、岸千恵さんの3人で構成される音楽バンド「YASKI BAND」が営む農場。全部で3ヘクタールの畑と、50アールの田んぼをフル回転させて、ミネラル豊富な有機野菜やお米を育て、販売している。

 

 

東日本大震災で実感した想い。

鳥越さん、岸さん
 東京都内でレコーディングスタジオの経営や、作曲、演奏などの音楽活動をして暮らしていた時、あの東日本大震災が起きた。多くの人々が犠牲になり、無事だった人々も深く心を痛めた。そんな光景を目の当たりにした鳥越さんご夫妻と岸さんは、炊き出しをしたり、被災地へ出向いて演奏活動をする日々を送った。ライフラインが止まっていたのでスムーズに食料を調達する事が出来ない時もあり、「こんな時は全てが断たれるんだな、って。」自分たちでは何も作ってなかったし、親戚にも農家はない。「何もできないっていう実感を、本当に受けたんです。それで、音楽ばっかりやっててもだめじゃん、ってなって。」
 「ますは自分たちが食べれる分だけ、何かあれば少し誰かに届けられるくらいでもいいから」と、農業をやってみることを決意。東京を離れた。
 
 

一歩ずつ、前へ。

土
 住む家と農地探しは簡単ではなかったが、探し始めて半年後に山都町で農家の空き家を借りれることになり、それから更に半年後に畑を借りることが出来た。最初は農業の経験がないので勝手が全く分からず、途方に暮れることもあった。近所の方々に助けてもらったり、農業の勉強会に参加して、そこで仲間を作ったりして一歩一歩、前へ進んだ。
 「自給自足が出来れば」くらいにしか思ってなかったのが、やっていくうちに「これは仕事として成り立つんじゃないか」と確信を持つようになり、それからは農業だけに専念。勉強会で学んだことを即実践し、有機JASも取得。肥料に竹粉を混ぜるなどして工夫を凝らし、ミネラルや栄養素が豊富な機能性有機野菜を作ることに成功すると、東京や大阪から注文が相次ぎ、すぐに生産が追いつかないほどまでになった。
 
 

ここは、「想い」がある場所。

 それからは、農業に興味のある若い人を支援する側になりたいと話す靖基さん。「ただ、移住は引っ越しとは違う。土地を貸すにも、家を貸すにも、想いがある場所なので。先祖から受け継いで来た家や土地を、大事に守ってきた方々あっての町。そういう思いを大切にしてくれる人が、この山都町にたくさん来てくれると嬉しいなと思います。」

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