吽阿 つぎは、小一領神社でぜひぼくが語っておきたいことです。これも、新町のところで何回も紹介しましたけど、江戸時代にここ浜町の商人は貿易を行っていました。そのときの物証がここ小一領神社の境内にあるのです。拝殿正面に一対の狛犬がありますが、それがその物証です。

 当時の商人のリーダー格が備前屋の野尻清九郎です。そして、そのときの船の名前が小一領神社の社号から頂いた「小一丸」です。小一丸の運航安全の祈願を小一領神社に祈願し、そのお礼に奉納したのがこの一対の狛犬です。大阪に製造注文し、はるばる大阪から小一領神社まで運んで奉納したと伝えられています。

 狛犬には、「奉献、寛政元年(1789)酉五月吉日、願主、野尻清九郎」と刻んであります。
2015年04月10日更新