(前回から続く)


 それでは、大宮司家800年の関係は間違っているかとの問に対して阿蘇品先生は「益城郡に限って言えばそうなります。

 

しかし、新生の山都町は、矢部、清和に加えて蘇陽町が合併しています。前述のように、正治2年(1200)阿蘇惟泰は嫡子惟次に南郷十ヶ村を譲与しました。

 

その内容は、中村・下田・永野・世田・荒木・上久木野・下久木野・草部・大野・柏の諸村です。この村々のうち、大野と柏は蘇陽地区の中に地名が残っています。

 

従って、町村合併によって誕生した山都町には八百年前から阿蘇大宮司家所有していた土地があったこと、六百年前から全地域が支配下に入ったということが確認できます。」と述べられました。

 

 以上は、阿蘇家入領八百年歴史講座に於ける阿蘇品保夫先生の講義をまとめました。


(次回へ続く)

2021年09月10日更新