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重要文化財「通潤橋」保存修理工事(3) 漏水箇所の修理(漆喰の詰め替え)を行っています

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重要文化財「通潤橋」保存修理工事 進捗状況 [ (1) ] [ (2) ] [ (3) ]  

 
 
 

1 通潤橋の漏水の状況

 熊本地震直後に通潤橋で確認された大量の漏水は、通水管の石管同士をつなぐ目地漆喰(めじしっくい)が破損したことによるものです。

 通潤橋の心臓部ともいえる通水管は3列あり、それぞれ1列あたり200個を超える石管をつなぎ合わせた構造となっています。石管は、直方体の形状で切り出された石材で、中央に約30cm四方の水が通る穴が掘られています。この通水管からの漏水を防ぐため、建造当初よりそれぞれの継目の目地に「漆喰」が用いられています。

 今回の工事で通水管を露出させたのち、実際に通水管に水を通す「通水試験」を行い、破損した漆喰の位置を確認しています。平成29年12月31日までで、6回の試験を行いました。

 

※重要文化財「通潤橋」で使用している漆喰については、こちらをご参照ください [通潤橋に用いられる漆喰について]

 

 

地震直後の漏水状況熊本地震直後の漏水(2)

写真1 熊本地震直後の漏水状況(1)

[平成28年4月16日 生涯学習課 撮影]

写真2 熊本地震直後の漏水状況(2)

[平成28年4月16日 生涯学習課 撮影]


 

通水管通水管石管と目地の構造

写真3 露出させた通水管の構造

[生涯学習課 撮影]

図1 通水管の石管と目地の構造

(模式図)


 

通水試験時の漏水
写真4 通水試験の漏水状況(1)[生涯学習課 撮影]

 

 

通水試験時の漏水(2)
写真5 通水試験の漏水状況(2)[生涯学習課 撮影]


通水試験
写真6 通水試験時の漏水箇所確認の様子[生涯学習課 撮影]

 


 

2 漏水箇所の修理:漆喰詰め替え

 通水試験により漏水が確認された目地は、一つひとつ漆喰の詰め替えを行います。漏水箇所は、1回の通水試験では、すべてを確認することはできませんので、何度も”通水試験”と”漆喰詰め替え”を繰り返し、漏水を減らしていく作業を実施しています。

 漆喰という伝統的な工法を採用しているため、簡単にすべての漏水が止まるわけではありません。隙間やひび割れができないよう、丁寧に漆喰を作り、充填していくことが必要です。漆喰自体は、季節やそのときの天気により柔らかさが異なるため、これまでの肌感覚で調整を行いながら製作されています。また充填する際には、一握りずつ約70回ほど棒で突き固めながら、少しずつ充填しています。

漆喰製作(1)
写真7 御小屋(町指定文化財)での漆喰製作[生涯学習課 撮影]

 

 

漆喰製作(2)
写真8 製作途中の漆喰[生涯学習課 撮影]

 

 

漆喰詰め替え(1)
写真9 漆喰の充填作業(1)[生涯学習課 撮影]


漆喰詰め替え(2)
写真10 漆喰の充填作業(2)[生涯学習課 撮影]

 

 

漆喰詰め替え(3)
写真11 漆喰の充填作業(3)[生涯学習課 撮影]

 

 

漆喰詰め替え(4)
写真12 漆喰の充填作業(4)[生涯学習課 撮影]

 


 


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