○山都町すくすく子育て支援住宅条例

令和4年12月16日

条例第36号

(目的)

第1条 この条例は、「豊かな自然 豊かな感性 地域の絆で子どもの夢ふくらむまち 山都町」という本町の子ども子育ての基本理念の下、山都町住生活基本計画に基づき子育て世帯を支援していく観点から、子育て世帯に対して良質で利便性の高い賃貸住宅を供給することにより、子どもを安心して産み育てられる生活環境の整備を図ることを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において「地域優良賃貸住宅」とは、地域優良賃貸住宅制度要綱(平成19年3月28日国住備第160号)第2条第11号に規定する賃貸住宅をいう。

2 この条例において「共同施設」とは、地域優良賃貸住宅に付設された駐車場その他地域優良賃貸住宅の入居者の共同の福祉のために必要な施設をいう。

3 この条例において「所得」とは、特定優良賃貸住宅の供給の促進に関する法律施行規則(平成5年建設省令第16号)第1条第4号に規定する所得をいう。

4 この条例において「子育て世帯」とは、同居者に18歳未満の者又は妊娠している者がいる者をいう。

5 この条例において「新婚世帯」とは、配偶者(婚姻の届出をしないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者その他婚姻の予約者を含む。)を得て5年以内の者がいる者をいう。

6 この条例において「子育て世帯等」とは、子育て世帯又は新婚世帯をいう。

7 この条例において「暴力団員」とは、山都町暴力団排除条例(平成24年山都町条例第7号)第2条第2号の暴力団員をいう。

8 この条例において「近傍同種家賃」とは、地域優良賃貸住宅と同等の賃貸住宅の利用対価として入居者が通常支払うべき賃料をいう。

(名称及び位置)

第3条 町は、第1条に掲げる目的を達成するため、本町に地域優良賃貸住宅を設置する。

2 前項の地域優良賃貸住宅の名称及び位置は、次のとおりとする。

名称

位置

おおるりメゾンド浜町

山都町下市53番地1

(町の責務)

第4条 町は、子育て世帯等の地域優良賃貸住宅への入居の需要に応じて、当該入居の機会が適正に確保されるように努めなければならない。

(入居資格を有する者)

第5条 地域優良賃貸住宅に入居することができる者は、入居の申込時点において、次に掲げる要件を備える者(以下「入居資格を有する者」という。)でなければならない。

(1) 自ら居住するために住宅を必要とする者であること。

(2) 次のいずれかに該当する世帯であること。

 子育て世帯

 新婚世帯であって、妻の年齢が43歳を超えていないこと。

(3) 所得が、月額68,000円を超え487,000円以下であること。

(4) その属する世帯の世帯員に町税その他の町が徴収する料金等の滞納がないこと。

(5) 暴力団員でないこと。

(入居者の公募の方法)

第6条 町長は、規則で定めるところにより、地域優良賃貸住宅の入居者について、公募を行うものとする。

(入居の申込み)

第7条 入居資格を有する者は、地域優良賃貸住宅に入居しようとするときは、規則で定めるところにより、町長に、入居の申込みをしなければならない。

(入居者の決定)

第8条 町長は、前条の規定により入居の申込みを行った者を、地域優良賃貸住宅の入居者として決定するものとする。ただし、当該入居の申込みをした者の数が第6条の規定により公募した地域優良賃貸住宅の戸数を超えるときは、抽選によって決定するものとする。

(住宅入居の手続)

第9条 前条の規定により入居の決定を受けた者(以下「入居決定者」という。)は、当該決定のあった日の翌日から起算して10日以内に次に掲げる入居の手続をしなければならない。

(1) 入居決定者と同程度以上の収入を有する者で町長が適当と認める連帯保証人2名の連署する請書を提出すること。

(2) 第16条の規定により敷金を納付すること。

2 地域優良賃貸住宅の入居決定者がやむを得ない事情により入居の手続を前項に定める期間内にすることができないときは、同項の規定にかかわらず、町長が別に指示する期間内に同項各号に定める手続をしなければならない。

3 町長は、地域優良賃貸住宅の入居決定者が第1項に規定する期間(前項の規定する期間を含む)内に入居の手続をしないときは、地域優良賃貸住宅の入居の決定を取り消すことができる。

4 町長は、地域優良賃貸住宅の入居決定者が入居の手続を完了したときは、当該入居決定者に対して、速やかに地域優良賃貸住宅の入居可能日を通知するものとする。

5 入居決定者は、前項の規定により通知を受けた入居可能日の翌日から起算して30日以内に入居しなければならない。ただし、特に町長の承認を受けたときは、この限りでない。

(近傍同種家賃の額)

第10条 第2条第8項の近傍同種家賃の額は、月額78,000円とする。

(入居資格を有する世帯の家賃の額)

第11条 町は、第1条の目的を達成するため、第5条に規定する入居資格を有する入居者に対して、近傍同種家賃の額の一部を減額して、家賃を設定することができる。

2 前項の規定により設定する家賃の額は、月額43,000円とする。

(連帯保証人の保証の極度額)

第12条 第9条第1項第1号の連帯保証人の保証の極度額は、入居者の入居時の家賃6月分とする。

(所得の申告等)

第13条 入居者は、毎年度、町長に対し、規則で定めるところにより、所得を申告しなければならない。ただし、町長が申告の請求に応じることが困難な事情にあると認めるときは、この限りでない。

2 町長は、前項の規定による所得の申告により、又は同項ただし書に規定する場合にあっては第29条第1項に規定する方法により、所得等の認定を行い、当該認定の結果を入居者に通知するものとする。

(家賃の減免又は徴収猶予)

第14条 町長は、入居者に次の各号に掲げる特別の事情がある場合において、当該入居者の申請に基づき、規則で定めるところにより、家賃を減額し、若しくは免除し、又はその徴収を猶予することができる。

(1) 入居者又は同居者が病気にかかり長期療養を必要とするとき。

(2) 入居者又は同居者が災害により著しい損害を受けたとき。

(3) その他前2号に準ずる特別の事情があるとき。

(家賃)

第15条 町長は、入居者から第9条第4項の入居可能日から当該入居者が地域優良賃貸住宅を明け渡した日(第27条第2項の規定による明渡しの期限として指定した日の前日又は明け渡した日のいずれか早い日、第31条第1項による明渡しの請求のあったときは明渡しの請求のあった日)までの間、家賃を徴収する。

2 入居者は、毎月の末日(その日が山都町の休日を定める条例(平成17年山都町条例第2号)第1条第1項に規定する町の休日に当たるときは、その翌日)までに、当月分の家賃を納付しなければならない。ただし、月の途中で退去した場合又は入居した場合は、町長が別に指定する期日までに、その月分を納入しなければならない。

3 入居者が新たに地域優良賃貸住宅に入居した場合又は地域優良賃貸住宅を明け渡した場合において、その月の使用期間が1月に満たないときは、その月の家賃は、日割計算による。

(敷金)

第16条 町長は、入居者から入居時における3月分の家賃に相当する金額の範囲内において、敷金を徴収することができる。

2 前項の敷金は、入居者が住宅を明け渡すとき、これを還付する。ただし、未納の家賃又は損害賠償金があるときは、敷金のうちからこれを控除した額を還付する。

3 敷金には、利子をつけない。

(共益費)

第17条 町長は、規則で定めるところにより、入居者から共益費を徴収することができる。

(修繕費用の負担)

第18条 地域優良賃貸住宅及び共同施設の修繕に要する費用は、町長がその修繕に要する費用を入居者が負担するものとして定めるものを除いて、町の負担とする。

2 入居者の責めに帰すべき事由によって前項の修繕の必要が生じたときは、前項の規定にかかわらず、入居者は、町長の選択に従い、修繕し、又はその費用を負担しなければならない。

(入居者の費用負担義務)

第19条 次に掲げる費用は、入居者の負担とする。

(1) 電気、ガス及び水道の使用料

(2) 汚物及びじんかいの処理に要する費用

(3) 共同施設、給水施設及び汚水処理施設の使用、維持又は運営に要する費用

(4) 前条第1項において町が負担することとされているもの以外の地域優良賃貸住宅及び共同施設の修繕に要する費用

(入居者の保管義務等)

第20条 入居者は、地域優良賃貸住宅又は共同施設の使用について必要な注意を払い、これらを正常な状態において維持しなければならない。

2 入居者の責めに帰すべき事由により、地域優良賃貸住宅又は共同施設が滅失し、又は損傷したときは、入居者は、これを原形に復し、又はこれに要する費用を賠償しなければならない。

(入居者の迷惑行為の禁止)

第21条 入居者は、周辺の環境を乱し、又は他に迷惑を及ぼす行為をしてはならない。

2 入居者は、犬、猫、鶏等他人の迷惑になるおそれのある動物等を当該住宅内及び住宅敷地内で飼育してはならない。

(留守居届)

第22条 入居者が地域優良賃貸住宅を引き続き15日以上使用しないときは、規則に定めるところにより、町長に、その旨を届け出なければならない。

(転貸及び譲渡の禁止)

第23条 入居者は、地域優良賃貸住宅を他の者に貸し、又はその入居の権利を他の者に譲渡してはならない。

(住宅の用途変更)

第24条 入居者は、地域優良賃貸住宅を住宅以外の用途に使用してはならない。ただし、町長の承認を得たときは、当該地域優良賃貸住宅の一部を住宅以外の用途に併用することができる。

(住宅の模様替え及び増築等)

第25条 入居者は、地域優良賃貸住宅を模様替えし、又は増築してはならない。ただし、模様替えについてその程度が軽微であり、原状回復又は撤去が容易である場合において町長の承認を得たときは、この限りでない。

2 町長は、前項の承認を行うに当たり、入居者が当該地域優良賃貸住宅を明け渡すときは、入居者の費用で原状回復又は撤去を行うことを条件とするものとする。

3 第1項の承認を得ずに地域優良賃貸住宅を模様替えしたときには、入居者は、自己の費用で原状回復又は撤去を行わなければならない。

(入居資格喪失者の認定)

第26条 町長は、入居者が次に掲げる要件のいずれかに該当した場合にあっては、入居資格喪失者として認定し、すみやかに当該入居者にその旨を通知するものとする。

(1) その同居する子ども(複数あるときは最年少である子どもに限る。)の年齢が18歳に達した日以後最初の3月31日を迎えたとき。

(2) 子どもを有しない状態で、妻の年齢が43歳に達したとき。

(3) 婚姻関係を解消し、又は事実上婚姻関係と同様の事情が解消された場合であって、当該解消後、地域優良賃貸住宅に居住を継続しようとする世帯が子育て世帯に該当しないとき。

(4) 入居者の所得が月額487,000円を超えたとき。

2 入居資格喪失者は、当該認定に対し、規則で定めるところにより、意見を述べることができる。この場合において、町長は、当該意見に理由があると認めるときは、当該認定を更正し、その旨を当該入居資格喪失者に通知するものとする。

(入居資格喪失者に対する明渡請求)

第27条 町長は、第4条に規定する町の責務を全うするため、前条第1項の規定により入居資格喪失者の認定を受けた入居者に対し、期限を定めて、当該地域優良賃貸住宅の明渡しを請求することができる。

2 前項の期限は、当該入居者が入居資格喪失者の通知を受領した日以後における最初の3月31日から起算して6月を経過した日の翌日とする。

3 町長は、第1項の規定による請求を受けた者が次の各号のいずれかに掲げる特別の事情がある場合においては、その申出により、明渡しの期限を延長することができる。

(1) 入居者又は同居者が病気にかかっているとき。

(2) 入居者又は同居者が災害により著しい損害を受けたとき。

(3) その他前2号に準ずる特別の事情があるとき。

(入居資格喪失者に対する家賃)

第28条 前条第1項の規定による請求を受けた入居資格喪失者が同条第2項の期限が到来してもなお当該地域優良賃貸住宅に継続して入居を続けるときは、入居者は、同項の期限が到来した日の翌日から当該地域優良賃貸住宅の明渡しを行う日までの期間について、第10条に規定する近傍同種家賃の額に相当する額の賃料を支払わなければならない。

(所得状況等の報告の請求等)

第29条 町長は、第5条第1項の規定による入居資格の確認、第14条の規定による家賃の減免若しくは徴収の猶予又は第26条による入居資格喪失者の認定に関し必要があると認めるときは、入居者の所得の状況について、当該入居者若しくはその雇主、その取引先その他の関係人に報告を求め、又は官公署に必要な書類を閲覧させ、若しくはその内容を記録させることを求めることができる。

2 町長は、前項に規定する権限を、当該職員を指定して行わせることができる。

3 町長又は当該職員は、前2項の規定によりその職務上知り得た秘密を漏らし、又は窃用してはならない。

(住宅の検査)

第30条 入居者は、地域優良賃貸住宅を明け渡そうとするときは、10日前までに町長に届け出て、町長の指定する者の検査を受けなければならない。

2 入居者は、第25条の規定により地域優良賃貸住宅を模様替えしたときは、前項の検査のときまでに、入居者の費用で原状回復又は撤去を行わなければならない。

(住宅の明渡請求)

第31条 町長は、入居者が次の各号のいずれかに該当する場合において、当該入居者に対し、当該地域優良賃貸住宅の明渡しを請求することができる。

(1) 不正の行為によって入居したとき。

(2) 家賃を3月以上滞納したとき。

(3) 当該地域優良賃貸住宅又は共同施設を故意に損傷したとき。

(4) 正当な理由によらないで15日以上地域優良賃貸住宅を使用しないとき。

(5) 第20条から第25条までの規定のいずれかに違反したとき。

(6) 入居者又は同居者が暴力団員であることが判明したとき。

2 前項の規定により地域優良賃貸住宅の明渡しの請求を受けた入居者は、速やかに当該地域優良賃貸住宅を明け渡さなければならない。

3 町長は、第1項第1号の規定に該当することにより同項の請求を行ったときは、当該請求を受けた者に対して、入居した日から請求の日までの期間については、近傍同種家賃の額とそれまでに支払を受けた家賃の額との差額に法定利率による支払期後の利息を付した額の金銭を、請求の日の翌日から当該地域優良賃貸住宅の明渡しを行う日までの期間については、毎月、近傍同種家賃の額の2倍に相当する額以下の金銭を徴収することができる。

4 町長は、第1項第2号から第5号までの規定に該当することにより同項の請求を行ったときは、当該請求を受けた者に対し、請求の日の翌日から当該地域優良賃貸住宅の明渡しを行う日までの期間については、毎月近傍同種家賃の額の2倍に相当する額以下の金銭を徴収することができる。

(駐車場の使用許可)

第32条 駐車場を使用しようとする者は、町長の許可(以下「使用許可」という。)を受けなければならない。

(使用者の資格)

第33条 駐車場を使用することができる者は、次に掲げる条件(以下「使用者資格」という。)を具備する者でなければならない。

(1) 地域優良賃貸住宅の入居者又は同居者であること。

(2) 入居者又は同居者が自ら使用するために駐車場を必要としていること。

(3) 駐車場の使用料を支払うことができること。

(4) 第31条第1項各号のいずれの場合にも該当しないこと。

(駐車場の使用料)

第34条 町長は、駐車場の使用者(以下「使用者」という。)から、駐車場の使用料(以下「使用料」という。)を徴収する。

2 使用料の額は、1区画当たり月額2,000円とする。

3 使用料の徴収については、第15条に規定する家賃の徴収の例による。

4 町長は、使用者に第14条各号に掲げる特別の事情がある場合において、当該使用者の申請に基づき、規則で定めるところにより、当該使用料を減額し、若しくは免除し、又はその徴収を猶予することができる。

(使用の申込み)

第35条 使用者資格を具備する者は、駐車場を使用しようするときは、規則で定めるところにより、その使用について、町長に申込みをしなければならない。

(使用者の決定)

第36条 町長は、前条の規定により使用の申込みをした者を駐車場の使用者として決定するものとする。ただし、当該申込みをした者の数が使用することができる駐車場の区画の数を超えるときは、抽選によって決定するものとする。

2 町長は、前条の規定により使用の申込みをした者について、使用者として決定したときは、当該決定した者(次条において「使用決定者」という。)に対して、その旨を通知するものとする。

(使用の手続)

第37条 使用決定者は、前条の規定による通知を受けた日から10日以内(次項及び第3項において「期限」という。)に、規則で定めるところにより、使用の手続きをしなければならない。

2 町長は、使用決定者がやむを得ない事情により前項に規定する手続きを期限内にすることができないと認めるときは、当該期限を延長することができる。

3 町長は、使用決定者が期限内(前項の規定により延長された場合を含む。)第1項に規定する手続をしないときは、駐車場の使用の決定を取り消すことができる。

(使用許可の取消し)

第38条 町長は、次の各号のいずれかに該当する場合において、駐車場の使用許可を取り消し、その明渡しを請求することができる。

(1) 使用者が不正の行為により使用許可を受けたとき。

(2) 使用者が使用料を3月以上滞納したとき。

(3) 使用者が駐車場又はその附帯する設備を故意に損傷したとき。

(4) 使用者が正当な理由によらないで30日以上駐車場を使用しないとき。

(5) 使用者が第33条に規定する使用者資格を失ったとき。

(6) 前各号に該当するほか、駐車場の管理上必要があると認めるとき。

(委任)

第39条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

(罰則)

第40条 入居者が詐欺その他の不正行為により家賃、共益費又は使用料の全部又は一部の徴収を免れたときは、その徴収を免れた金額の5倍に相当する金額(当該5倍に相当する金額が5万円を超えないときは、5万円とする。)以下の過料に処する。

この条例は、公布の日から施行する。

山都町すくすく子育て支援住宅条例

令和4年12月16日 条例第36号

(令和4年12月16日施行)

体系情報
第10編 設/第3章
沿革情報
令和4年12月16日 条例第36号