(前回から続く)
 次は,潤徳小学校の北側の田園地帯へ移動しました。五老ケ滝川より南の田圃で,県道を挟んで東側が「上町」,西側が「下町」と呼ばれています。その他に「塩買所」や「秤屋」などの地名も遺っています。これらの地名は,浜の館があった頃,ここに市があったことを証しています。
 その「上町」のさらに東へ行くと,現在矢津田光雄さん宅となっている「別当屋敷」と呼ばれる土地があります。別当とは長官のことです。恐らく,当時の政治を司る長官が住んでいたのでしょうね。なお,下名連石に「造別当」と云う地名があります。これは,本来「僧別当」のことだと言われています。下名連石には,金福寺と云う旧いお寺があります。僧別当とは、この金福寺の長官が居た所だと思われます。
(次回へ続く)
2021年09月23日更新