馬見原に水道ができたのは、昭和4年(1929)7月30日で、県内では熊本市に次ぐ2番目の水道敷設でした。この水道は、鏡山山麓の水源から鉄管で自然流下させ、ここから馬見原の家々に配水していました。今は、新しい水道が整備されたので、町の予備の水源として維持されています。
 当時の「九州日日新聞」は、「動力設備並びに濾過設備等の必要なく自然の地形を応用したる他に比類なき完全な上水道」と賞賛しています。
 馬見原水道貯水池上水道の敷設は、総工事費32,520円の大事業でした。米1俵の価格が10円40銭で、また、世界大恐慌の時代でしたから、この大事業を完成させた当時の馬見原の繁栄ぶりがうかがえます。   
2020年05月13日更新