「ゴヤ」と云うのは,おそらく漢字で書けば「御夜」だと思います。地元の水増神社と布田神社等の祭りの夜に繰り広げられる宴です。

 

 9月30日から10月2日の3日間にかけて,島木の各地区ごとに座がもたれます。以前ぼくがお邪魔した地区は島木の水増です。

 

 当日は,水増と万谷地区とが座前の地区とのことで,水増と万谷の各家は,鉢盛等を準備し来客の来るのを待っていました。

 

 「ゴヤ」の面白いところは,酒一升持参であれば,誰でもが宴に参加できることです。とは言っても,まったく知らない家に行くのは勇気がいりますので顔見知りの家に事前の予約なしで飛び込みました。

 

 噂に違わず,歓迎してもらいました。途中水増神社に礼拝し,6時頃に知人の家にお邪魔しましたが,すでに先客がありまもなく開宴となりました。

 

 その後は,次から次に客が訪れ宴も賑やかとなりました。だいぶ客も増えたことだし,主に礼を述べ,次は隣の家へお邪魔しました。こちらも,早くから盛り上がっているみたいでした。

 

 特に,ここで驚いたのは,この家の場合,隣の大字原部落からまとまって客が来ていました。「ゴヤ」には,地区外の親戚や友達も参加するとは聞いていましたが,このように隣の大字の部落から車を乗り合わせてやってくる。これって,何だろうとつきあいの不思議さを感じました。

 

 あいにく,ゴヤの由緒など知る人が少なく,一晩では「ゴヤ」に触れただけで終わりましたが,この風習の由緒をもっと知りたいと思いました。

 

2021年10月28日更新