図1 慶蔵寺は勢至菩薩を祀った天台宗寺院であり,阿蘇惟忠公等の墓所である。慶蔵寺は寛文9年(1669)の「国郡一統志」に記されているように、江戸初期の頃までは存在していたことになる。だが明和2年(1765)の「肥後国誌」には「慶蔵寺跡」となっている。このことは、この百年の間に何らかの理由で廃寺になったことを語っている。おそらく失火等による焼亡であろう。小西行長による焼却説は理論的になりたたないことになる。
2018年01月28日更新