昨日、秋篠宮家の長女、小室眞子さんと夫の圭さんの2人がご結婚されました。お二人の幸せを願います。

 

 さて、皇室のご結婚に関連して、ぼくは大変驚いたことがあります。それは、平成26年の高円宮家の次女典子さまと出雲大社の禰冝(ねぎ)千家国磨さんとのご結婚です。

 

 先にお二人のご婚約内定の報を聞いたときに、驚きの余り背筋が震えた人も多いのではないかと思います。なぜならば、

 

 古事記が伝えるところに依れば、天照大御神(あまてらすおおみかみ)は、何人かの神を出雲に使わして国を譲るよう求めたところ、大国主神(おおくにぬしのかみ)の子である事代主神(ことしろぬしのかみ)・建御名方神(たけみなかたのかみ)が天津神(あまつかみ)に降伏しました。大国主神は「二人の息子が天津神に従うのなら、私もこの国を天津神に差し上げる。その代わり、私の住む所として、天の御子が住むのと同じくらい大きな宮殿を建ててほしい。私の百八十神(ももやそがみ)たちは、事代主神に従って天津神に背かないだろう」と国譲りを行いました。

 

  さて、天照大神と建速須佐之男命(タケハヤスサノオノミコト)が誓約をしたときに、天照大神の勾玉から生まれた長男が天忍穂耳命(アメノオシホミミノミコト)で、二男が天穂日命(アメノホイノミコト)です。長男天忍穂耳命の子が邇邇芸命(ニニギノミコト)で天照大神様の命により天孫降臨された方で現在の皇室に繋がります。

 

 二男天穂日命は、葦原中国平定のために出雲の大国主神の元に遣わされましたが、大国主神を説得するうちに心服してその家来になってしまい、地上に住み着いて3年間高天原に戻らなかったと云います。

 

 そして、国譲りの後に大国主神との約束で建てられたのが出雲大社で、天照大神の勅により出雲大社の祭主となったのが上記二男の天穂日命です。千家国麿さんは、天穂日命の子孫で有り出雲大社の祭主である第84代出雲国造千家尊祐の長男で、いずれ第85代出雲国造を継ぐ人です。天照大神の長男のご子孫と同じく天照大神の二男のご子孫とがご結婚なさる。

  

  いみじくも、国麿さんは記者会見で、

 2千年を超える時を経て、今日を迎えたことに深いご縁を感じている」

と述べられました。

そうなのです、ぼくもこの2千年の時を超えて、皇室と千家家とが結ばれるその場面を目の当たりにし背筋が震えるほどの驚きを感じています。

 

 余談になりますが、天皇家は126代です。出雲国造千家家は84代で、同じく出雲国造北島家が79代。そして阿蘇家は現当主阿蘇惟邑さんで93代。その阿蘇家が永くこの山都町に居を構えていたのです。

2021年10月27日更新