霜月祭とは、小一領神社の11月10日の例大祭のことを言います。またの名を「握飯取祭」または「赤飯握飯祭」などとも言います。

 

 この祭りの由来について、小一領神社のホームページで次のように紹介されています。

 

 天文五年(1536)大宮司阿蘇惟豊公は嫡男の千寿丸(のちの惟将)を十七歳で初陣総大将に奉じ、御船城主、御船房行の謀反に対して、数千の軍勢を率いて出陣する折(十一月十日)、「柳本大明神」で戦勝を祈願して、「小型の鎧一領」を奉納し、出陣式を境内で行った。

 

 この時、庄屋の井手清右衛門尉豊宣(せいえもんのじょうとよのぶ)が、酒肴を整えて、赤飯の握飯を千寿丸初陣の祝いとして献上した。

 

 千寿丸の介添え役だった甲斐親直(ちかなお)は、扇を開いて立ち上がり、「いで(井手)やいで、御船の城の敵の首わが手の内に握飯かな」と舞いながら喝えると、一同はやんやと喝采して大いに士気が高まった。

そして、法螺貝が鳴ると、喊声をあげて御船城をめざし進撃した。

 

 親直(のちの宗運)が、みごと房行を打ち滅ぼし凱旋すると、惟豊公は今度の戦勝は「柳本大明神」のご加護の賜物として、社殿を造営し八十町を社領として寄付した上、社号を「小一領大明神」と改称された。


https://www.youtube.com/watch?v=Uyn6z8MWI0o


2021年11月10日更新