平成27年12月3日 001 五老ケ滝は,高さ約50メートルで,周囲は溶結凝灰岩で30メートル余りの柱状節理(熔岩が冷却凝固する時生じた割れ目) をなしている。滝壺付近は,礫層(砂地に小石が混じったもの)やチャート層(放散虫・海綿動物などの動物の殻や骨片(微化石)が海底に堆積してできた岩石)。


 天文13年(1544)後奈良天皇の勅使として派遣されたのが烏丸中納言(後に大納言)で、この中納言の旅情を慰めるために観覧に供した滝が「御覧になった」から「ごろうじた」に転訛し、やがて「五老ケ滝」と呼ばれるようになったと言う。


 江戸時代の肥後藩主細川斉茲(なりしげ)が,細川藩御用絵師をつとめた矢野派の中興といわれる絵師矢野良勝に描かせた「領内名勝図巻」に載っている「五老ヶ滝」と「聖滝」が、約200年前と同じ景色を保っていると言うことで国の文化審議会において平成26年国名勝に指定された。

2017年06月30日更新